【投票する権利】について

昨日こんなお話しを聞きました。

「もう年だから、次の選挙は行かれないと思うんですよ」

坂道が多いお住まいの地域で、投票所までの道のりは遠い。

車で行こうにも指定されている投票所には駐車場がない。

年だから、来月には免許証を返納して車を廃車にする予定。

誰かに連れて行ってもらうしか手段がない。

「みんな年をとって、投票所に行くのが大変になるときが来ますよね?投票したいのに、思うようにできないんですよ。なんの援助も受けられないなんて、健康でやる気のある人しか投票しなくていいって、年寄りは投票しなくていいって、そういうことなんですかね」

在宅で、高齢のため投票所に行くのが困難という理由だけでは受けられるサポートがないのが八王子の現実。

また、その方のお連れ合いの方は認知症で、投票する意思はあるけれど、いざ投票所に行っても、ひとりではその場でどうしていいか分からなくなる可能性が高い。でも付き添いは出来ませんよね?と。

折しも先日、うつけんスクール(元日弁連会長宇都宮健児さん主宰の勉強会)で、障害のある方の投票する権利について学びました。

障害のある方々にとって、投票行動とは社会との大切な接点。
けれど、投票所の環境やサポート体制がないばかりに諦めざるをなかった歴史があります。
権利を行使するために、当事者がひとつひとつ改善して投票する権利を勝ち取ってきたのです。

高齢で投票が困難になるかもしれないというのは、いずれは全ての人が行く道。

まずは、投票を希望する全ての人が投票に足を運べるように、サポート体制を整える。
さらには、投票方法の選択肢を増やし、望む誰もが自分に合ったやり方で投票の権利を行使できる仕組みを作る。

市民の方のお声から、自分のやるべきことがまたひとつ見えました。