原爆の日を迎えて
先日8月6日広島で、続く9日に長崎で原爆の日を迎えました。
今年、それぞれの平和記念式典への招待国に関して、両市の対応の違いが際立ちました。
両市とも、2022年ウクライナ侵攻開始以来、ロシアとベラルーシの式典への招待を止めています。
にも関わらず、現在約4万人のパレスチナ民間人を虐殺し、
戦闘での核兵器の利用にも言及したイスラエルを広島市は招待し、一方の長崎市は見送りました。
イスラエルの招待は西側諸国の理屈によるダブルスタンダードだとして多くの市民が広島市に抗議したところ、
広島市長は「自分たちが心配すれば世の中全部、思うように変えられるということではない」と一蹴。
核兵器廃絶、虐殺反対の訴えを蔑ろにするばかりか、市民が声を上げることそのものに対する牽制とも感じられました。
他方、長崎市は招待を見送りイスラエルとG7各国から非難されましたが、
原爆被爆地の市長として平和を希求するブレない姿勢を貫きました。
当該の紛争以外についてはどうかなど議論はありますが、それでも長崎市長の姿勢に地方自治の底力を見た思いですし、
改めて、黙っていては平和はやって来ないのだと実感しています。
金子アキコ